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名前に使える字は?赤ちゃんの名付けで知っておきたい決まり

名前は、人生で最初のおくりもの。どの字にしようかと、辞典をめくりながら迷う時間も、わが子を思う大切な時間です。その願いをこめて選んだ字が、出生届で使えなかった。そんなことにならないように、名前に使える字の決まりを、名付けの前に知っておきましょう。決まりは、思っているよりずっとはっきりしています。このページでは、使える字、使える符号、使えない字、そして確かめ方を、順にお伝えします。

名前に使える字は、法律で決まっている

戸籍法という法律には、「子の名には、常用平易な文字を用いなければならない」と書かれています。ふだんの暮らしでよく使われ、やさしく読み書きできる字を使いましょう、という決まりです。

どの字がそれにあたるかは、法務省の決まり(戸籍法施行規則)で、はっきりと示されています。名前に使えるのは、そこに挙げられた字だけです。気に入った字でも、そこになければ、出生届に書くことはできません。

使える字は、四つのなかま

名前に使える字は、次の四つです。

なかまどんな字か
常用漢字ふだんの読み書きの目安として国が示している漢字で、2,136字あります(2010年に今の表になりました)。
人名用漢字常用漢字のほかに、名前に使えるとして加えられた漢字です。2026年6月に「勒」が加わり、864字になりました。
ひらがな「ゐ」「ゑ」「を」も使えます。昔の崩した形のかな(変体仮名)は使えません。
カタカナ「ヰ」「ヱ」「ヲ」も使えます。

人名用漢字は、これまでも、暮らしの中で名前に使いたいという声にこたえて、字が加えられてきました。2026年の「勒」は、2017年の「渾」以来の追加です。

人名用漢字の表には、常用漢字の古い形(旧字体)もふくまれています。たとえば、次の字は名前に使えます。

今の字名前に使える古い形
桜→櫻
実→實
広→廣
気→氣

ただし、古い形ならどれでも使える、というわけではありません。このことは、あとの「使えない字と記号」でお伝えします。

使える符号は「ー」「々」「ゝ」「ゞ」

字のほかに、次の四つの符号も名前に使えます。どれも、使い方に決まりがあります。

使えない字と記号

使えるのは、ここまでにお伝えした字と符号だけです。ですから、次のものは名前に使えません。

最後の点は、とくに気をつけたいところです。たとえば「沢」の古い形の「澤」や、「崎」の別の形の「﨑」は、人名用漢字の表に載っていません。姓では今も使われている字ですが、赤ちゃんの名前には使えません。

まぎらわしいのは、常用漢字表を開くと、「沢(澤)」のように、今の字の横にかっこで古い形がそえられていることです。けれど戸籍法施行規則は、このかっこの中の字は名前に使える字に入らない、とはっきり決めています。かっこの字が名前に使えるのは、「櫻」「實」のように、人名用漢字の表にもあらためて載っている字だけです。常用漢字表に見えるからといって安心せず、人名用漢字の表もあわせて確かめてください。

家族の名前から一字もらいたいときも、その字が今の表に載っているかを、先に確かめておくと安心です。

この決まりは、名前のためのもの

ここまでの決まりは、子の名前(名)についてのものです。姓(氏)には当てはまりません。姓に「澤」や「﨑」が使われているご家族も多いのは、そのためです。

姓にこうした字が入っていても、名前には、表に載っている字を選ぶことになります。

読み方にも決まりがある

2025年5月26日から、戸籍に名前の読み方(振り仮名)も書かれるようになりました。名前の読み方は、その字の読み方として一般に認められているものでなければなりません。

字が使えても、読み方に決まりがあることを、覚えておいてください。くわしくは「名前の読み方と戸籍」をご覧ください。

使える字かどうかの確かめ方

  1. 法務省のページ「子の名に使える漢字」を開きます。常用漢字と人名用漢字の一覧を見たり、字を調べたりできます。
  2. それでも迷う字や、符号の使い方で迷うときは、出生届を出す市区町村の窓口で確かめてください。

出生届は、生まれた日から14日以内に出します。生まれてからあわてないように、候補の字は、名付けの早いうちに確かめておくのがおすすめです。

姓名月での数え方

姓名月は、名前を、今の字のまま、見たとおりに数えます。人名用漢字の古い形を名前に使ったときも、その字のまま数えます。

名前の字姓名月での画数
桜10画
櫻21画
実8画
實14画

姓名月の数え方は、次のとおりです。

同じ読みでも、どの字を選ぶかで画数は変わります。画数のために古い形を選ぶことはおすすめしませんが、使える字の中から、願いと響きに合う字を選ぶときの手がかりにしてください。字体による違いは、「旧字体と新字体」でくわしくお伝えしています。

よくある迷い

旧字体は、名前に使えますか?

人名用漢字の表に載っている字なら使えます。たとえば「櫻」「實」「廣」「氣」は使えます。一方で、「澤」「﨑」のように、表に載っていない字は使えません。姓に使われている字でも、名前に使えるとは限りません。

名前にアルファベットや数字は使えますか?

使えません。名前に使えるのは、常用漢字・人名用漢字・ひらがな・カタカナと、決められた符号だけです。「一」「二」「三」のような漢数字は、常用漢字なので使えます。

名前は何文字までつけられますか?

法律で、文字数の上限は決められていません。ただ、名前には「常用平易な文字」を使うという決まりがあり、その子が一生、書いて名乗る名前です。迷うときは、出生届を出す市区町村の窓口で確かめてください。

「菜々」のように「々」を使った名前は、どう数えますか?

姓名月では、「々」を前の字と同じ画数で数えます。「菜々」なら、「菜」の11画が二つで、22画です。

使いたい字が使えるかどうか、どこで確かめられますか?

法務省のページ「子の名に使える漢字」で、一覧を見たり、字を調べたりできます。それでも迷うときは、出生届を出す市区町村の窓口で確かめてください。

決まりの中で、いちばんの一字を

決まりを知ると、選べる字がせまくなったように感じるかもしれません。けれど、名前に使える漢字は、常用漢字と人名用漢字を合わせて三千字ほどあります。その中には、やさしさ、強さ、明るさ、ねばり強さ。あらゆる願いを託せる字がそろっています。

決まりは、その子が一生、迷わず書けて、人に読んでもらえる名前であるための約束です。その約束の中から、ご家族の願いがいちばん伝わる一字を、ゆっくり選んでください。選んだ字は、その子が毎日書き、呼ばれるたびに、ご家族の思いを届け続けます。

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